これまではファイルのデータをまっさらにした書き換え(オーバーライト・上書き)でしたが、アペンド(既存データをそのままにして追加)も可能です。
アペンドの構文はオーバーライド・上書きと似ているので、比較として以下の 2 つのコマンド構文を見てください。
$ コマンド > ファイル名 $ コマンド >> ファイル名
1行目は標準出力をファイル名にリダイレクトし、ファイルの中身を消して標準出力で指定された内容に書き換えます。
2行目は標準出力をファイル名にアペンドします。
どちらのケースでも指定したファイルが存在しない場合は、新たに空のファイルを作って内容を書き込みます。
新たにファイルを作るのは「touch」コマンドがありますが、効果は同じものらしいです。
例として以下のようにできます。
$ echo "abcde" > echo.abc $ echo "abcde" >> echo.abc $ cat echo.abc abcde abcde
ちなみにリダイレクト演算子の前に「1」を指定するのも同じ意味を持ちます。
$ コマンド 1>ファイル名 $ コマンド 1>>ファイル名
この「1」はファイル記述子と呼ばれる番号ですが、次の項目で説明しますね。
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